ハムギフトと謙譲語と

これは私の知人Bの話なのですが、Bが生まれた時から、父親は、有名デザイナーとして、様々な素材を使ったアート作品を作り続け、展示会を行う度に、世界中をその脚で飛び回っていたので、日本国内に構えた個人事務所には、父親のマネージャーとして、母親が常にデスクに張り付いているような家族の風景がありました。父親の作品は、ほとんど自宅にはありませんが、唯一、母親と結婚する前に、プレゼントしたというネックレスを母親は、毎日、欠かさず身に着けていました。父親は、有名デザイナーと言いましたが、一般に名の知れたデザイナーではなく、一部の層の人々のお抱えデザイナー的な存在です。変な言い方ですが、父親のデザインやアート作品のファンの人々が、富裕層に多くいて、その人たちが、父親のデザインしたものを奪い合ったり、個人的に作品を依頼したりして、バトルを繰り広げているような状況なのです。お中元やお歳暮の時期に、ハム ギフトを手土産に、どこからともなく現れるあの人たちは、父親のご機嫌取りに毎回、やって来ているという訳なのです。「お気に召すかどうか・・・。」などと言いながら、父親の大好物の世界三大ハム ギフトセットなどを持参する、あの謙った人々の気持ちが、Bは毎回、謎だったそうです。父親の大好物だという事を知りながら、「お口に合うかしら?」などと、知らないフリをする事が美徳なのでしょうか?

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